ギャンブル依存症は正しい知識と対応で回復する(宮城)

令和 7 年 9 月 6 日、「NPO 法人全国ギャンブル依存症家族の会 第 8 回総会・記念セミナー」が宮城県仙台市の電力ホールにて開催されました。全国各地から 700名以上 のメンバーが集まり、笑顔と活気にあふれる一日となりました。

午前の部では総会に続き、意見交換会が行われ、ギャンブル依存症の当事者、およびその家族を支援し、病気について広く周知していく為に設立された各部署からの活動報告がありました。

公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会代表の田中紀子氏によるお話では、会場が笑いと温かさに包まれました。「老後を迎える方も、シングルマザーも心配はいらない。共に支え合う仲間がいる」という言葉に、孤独な闘いではないと多くの参加者が安堵と希望を感じました。

午後の部では、公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会当事者支援部メンバーと全国ギャンブル依存症家族の会宮城メンバー(ご夫婦)による体験談を聞きました。当事者からギャンブルがやめられなかった頃の思い、依存症からの回復への道のり、そして宮城で当事者会を立ち上げるまでの過程に、会場中が感動に包まれました。また、妻として、母として一人で苦しみを抱え込んでいた家族の日々の語りには、多くの人が共感し私も思わず涙があふれました。家族会との出会いと伴走支援によって当事者を支援の場へ繋げる事ができ、ご家族3人が再び笑顔を取り戻した写真に「回復の素晴らしさ」を心から感じることができました。

続いて、医療法人東北会 東北会病院 理事長 石川達医師による講演がありました。ギャンブル依存症は「脳の病」であり、孤独や孤立が背景にあること、人とのつながり、助けを求めることの大切さが語られ、改めて家族会の存在意義を実感する機会となりました。

田中紀子代表による講演では、「回復者を増やし、苦難を減らし、家族や子どもを守る社会をつくる」という力強い展望を参加者と共有しました。

会の最後には、コーラス部による合唱が披露され、温かいハーモニーが会場を包み込みました。そして、参加者全員で「TOMORROW」を合唱。盛況のうちに閉会となりました。

全国各地のメンバーとの出会いと再会に感動し、「メンバーの支えがあるからこそ今の前向きな自分がいる」と改めて感じる事ができました。

次回の「NPO 法人全国ギャンブル依存症家族の会 第 9 回総会・記念セミナー」は来年9月に石川県金沢市で開催されます。

皆さまとの再会を心から楽しみにしています。

福島県在住 熊田