令和7年11月2日(日)、名古屋市港区の「名古屋港湾会館」にて、「みんなで学ぼう!ギャンブル依存症Seminar&家族会、当事者会が開催されました。
はじめに、公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会・当事者支援部メンバーの体験談を聞きました。
底つきを経てギャンブル依存症の回復施設に入寮し、卒寮後は当事者支援部の一員として同じ病気で苦しむ仲間の支援に取り組んでいるそうです。「施設への入寮がゴールではない。当事者も家族も繋がり続けることが大切」というメッセージにはっとさせられました。
続いて、当事者の妻の立場のメンバーによる体験談がありました。
夫がギャンブル依存症であると分かってから誰も信じられなくなり、当初は自助グループや家族会の仲間も信じられなかったそうです。しかし、仲間達の親身なサポートを通じて仲間を信じられるようになり、現在は家族会のメンバーとして様々な活動に取り組んでいます。夫も当事者支援部メンバーとして夫婦それぞれが回復し、現在では笑顔が戻ったという話には大きな希望をもらえました。
講演では、名古屋市精神保健福祉センター(ここらぼ)担当課長・滝先生より、ギャンブル依存症がどんな病気か、精神保健福祉センターの役割、名古屋市ではどんなサポートをしているのかを話していただきました。
また、公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会の田中紀子代表からは、警察官、消防士、自衛官等の当事者がなぜ回復し難いのか、依存症者は元々嘘つきなわけではなく病気によって歪んでしまったこと、当事者の妻が自立する必要性、支援のあり方、回復の仕組み作り、当事者支援部の目的(当事者が持つ罪悪感を社会貢献に活かす)、当事者が底つきするための家族の対応方法について話し、新たに参加された家族だけでなく、ご参加していただいた議員の先生方に対してもメッセージを届けました。
最後に、当会の田中紀子代表と高知東生さんによるトークセッションが行われました。
家庭にストレスや弱さを持ち込んではいけないという考えに執着し、外に捌け口を求めてしまった結果、薬物や愛人に依存してしまった高知さんが、12ステッププログラムに取り組んでどう変化していったのかを、田中代表との掛け合いの中で話していただきました。
全体を通して、仲間と繋がり続けることや仲間を信じることの大切さを再認識することができたセミナーだったと感じています。
次回は12月14日(日) 刈谷にて開催の予定です。一人で悩まず、一緒に悩みを解決していきましょう。そして、これからの人生を楽しむ為に一緒に回復していきましょう!
公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会 当事者支援部

