令和７年１１月２３日（日）、和歌山県内にある勤労福祉会館プラザホープにて、全国ギャンブル依存症家族の会（和歌山）およびギャンブル依存症当事者の会（和歌山）を開催しました。
最初に、夫がギャンブル依存症で回復施設に入寮した妻の立場の方からの体験談を聞きました。家族の対応で当事者の病状が悪化したこと、家族の会に参加し正しい対応を学んだことで、当事者が施設にいくことを決断し回復に向かってくれたことを話していただきました。次に、公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会当事者支援部より、自助グループに通いギャンブル依存症からの回復を続ける神奈川のメンバーの体験談を聞きました。過去に何度もギャンブルをやめて回復していくタイミングはあったが、その度に自分自身でなんとかしようと問題を抱え込んだために状況がどんどん悪化したこと、当事者支援部の方に相談し全て頼ったことで初めて回復の希望が見えたという経験を話していただきました。その後別室で当事者会を実施しました。
今回の当事者会で初めて参加された方はいらっしゃいませんでしたが、最初にお互いに自己紹介を行い、ギャンブル依存症に至った経緯や最近の近況を話しました。その後、テーマを決めてそれぞれの正直な気持ちや相談を出し合う形を取りました。
「家族との関係性」というテーマでは、両親や妻にギャンブルをしていないか管理されることが辛かったという方、ギャンブルは止まっているが迷惑をかけた家族と今後どう付き合っていくか悩む方など、同じ経験をした人にしか話せない悩みを正直に話してくれていたのが印象的でした。
「回復に向けての取り組み」というテーマでは、依存症からの回復のために自分の考え方のクセや行動パターンを変えていくプログラムに取り組みたいが、なかなか踏み出せないという相談があり、取り組んだことのある方から、取り組んで人生がいい方向に向かったというアドバイスを伝えてくれました。
「ギャンブルに戻ったとき」というテーマでは、自助グループへ通いながらもギャンブルをしてしまったときの気持ちや、やめられなかったときの気持ち、その経験から得たものなどを話し合いました。聞いてくれる人が共感してくれるという安心感が、正直な話を引き出していくことにつながることを実感しました。
依存症からの回復のためには、同じ経験をした人同士が積極的に関わっていくことが大切だと改めて感じられる会となりました。継続して会に参加することで、回復のきっかけを掴んで欲しいと思います。
次回の和歌山での当事者会は１２月２７日（土）に開催予定です。ギャンブルの問題でお困りの当事者の方、ご家族、ご関心のある方の参加をお待ちしています。
