まずは自分のために、それがいつかは誰かのために(当事者支援部 長野)

11/23(日)、長野県長野市のホクト文化ホールにて、全国ギャンブル依存症家族の会長野が開催されました。

ギャンブルが止まらずギャンブル依存症回復施設に入所した当事者、お互いの回復に向けて離婚を決断した家族、それぞれの立場から体験談を聞くことができました。

私自身もギャンブルにのめり込み、回復施設にお世話になった経験があるため、当時の状況を思い出すなかで、自分も家族も共に病んでいて、そして共に傷つけ合っていた。だからこそ共に回復が必要であり、メンバーとの繋がりが大切であることを再確認しました。

当事者会では初参加の方が 2 名いて、ギャンブル依存症とは何か、節度を持ったギャンブルは可能なのか、それが知りたく参加したとのことでした。ギャンブルでしか興奮を得られずギャンブルに過剰に反応してしまう、そんなギャンブル依存症者の脳は報酬系が狂っている。だからこそ、ギャンブルに依存するのは精神が弱いからではなく病気だからであることを説明しました。そんな中で、節度を持ってギャンブルをしようにも、例えば当初はパチンコで 1 万円勝って満足していたものが、スロットで万枚を達成して 20 万円勝ちを経験し、その後に公営ギャンブルで 100 万円の帯配当を手にしたとする。そうなれば、仮に今 1 万円勝てたとしても興奮が足りないし、やめられないのではないか。結局のところ、どれだけ勝とうにも更なる勝ちを求めて賭け続け、嘘をつき孤独になることの繰り返しなのではないか。と説明すると、節度を持ったギャンブルではなく、ギャンブルをやめることに考えがシフトしたと話されていました。

次回の「全国ギャンブル依存症家族の会長野」は、12 月 28 日(日)、長野市ふれあい福祉センターにて開催されます。
ギャンブルに苦しむ当事者もその家族も、ひとりで解決しようと奮起したところで、出口の見えないトンネルの中を彷徨い歩くだけです。しかし、話ができるメンバーとの出会いによって、そこに光が灯されるかもしれません。今は苦しんでいるあなたも、いつかは誰かの光になれる日が来ると信じて。

公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会 当事者支援部