2月18日(土)厚生労働省の「令和4年度依存症民間団体支援事業」である「ギャンブル依存症当事者の会 香川」が、香川県高松市にあります、香川県社会福祉総合センターで開催されました。
公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会当事者支援部から佐藤(埼玉県)、阪井(大阪府)、佐伯(香川県)、秋元(山口県)、堀江(島根県)、本吉(岡山県)の6名が参加し、総勢17名(初めて参加された方1名、継続参加4名、他県の自助グループから参加2名、医療関係支援者4名)での実施となりました。
当事者支援部からの自己紹介と参加された方の自己紹介を行った後、ギャンブラーに関する「20の質問」を読み合わせ、一つ一つの質問についての自身の経験を話しました。当事者支援部の私たちもギャンブル依存症の当事者であり、この「20の質問」に当てはまる経験を繰り返してきました。初めて参加された方も最初は緊張されていましたが、私たちが同じように依存症に苦しんでいることを聞いてからは、正直に話をしてもいいという安心感が生まれました。医療関係支援者の方の中にも当てはまる項目があったため、依存症がどんな人にでも起こりうる病気であるという認識も持つこともできました。
次に、ギャンブル依存症が病気であることとギャンブル依存に陥るサイクルについて、当事者支援部より説明がありました。ギャンブル依存症者がギャンブルをした際に起きる現象から、ギャンブルがコントロールできない状況、我慢や意志でギャンブルをやめ続けようとすると再度ギャンブルをしなければならないという強迫観念に陥ってしまうことを、図を用いて解説しました。この病気になると我慢や意志でギャンブルを断つことは非常に難しく、同じ病気を持ちながらもギャンブルをやめたいと思う人とつながり続けることが、回復の第一歩であることを感じました。
続いて、強迫的ギャンブラーの行動や性格的な特徴について、当事者である支援部より経験を踏まえながらご説明し、最後にギャンブルが原因で起きた自身の経験を一人一人話しました。同じ当事者同士だからこそできる話の中で、共感する部分や時には当時のことを思い出して涙する参加者もいました。これまで誰にも話すことができなかったことも、当事者の前では正直に話すことができるということを今回改めて感じました。
当事者の会終了後は、連絡先の交換、オンラインでのミーティングと香川県内で行われるミーティングの案内を行い、散会しました。
今年度の香川県での当事者会は今回が最終回となりました。香川県での全7回の当事者会の開催が、参加していただいた方々のギャンブル依存症からの回復と、今後の香川県内での新しい自助グループの立ち上げの一助になれば幸いです。
公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会 当事者支援部
佐藤 阪井 佐伯 秋元 堀江 本吉