5月14日(日)土佐市複合文化施設つなーでにて、全国ギャンブル依存症家族の会 高知が開催されました。
前半は公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会当事者支援部メンバーである当事者の方を講師としてお招きし、「ギャンブル依存症当事者として私にできる事」と題してお話をしていただきました。
ギャンブルとの出合いは10代の頃で、お金稼ぎのツールとして楽しくパチンコをしていた時期から、借金返済のためのギャンブルへと変化していった気持ちをお聞きし、ギャンブルをやめようと思ってもやめられない、当事者の方の辛さを感じました。
私は息子がギャンブラーで、ギャンブルの始まりは友達に誘われてパチンコに行ったのがきっかけでしたが、ネット競馬にはまり、借金はどんどん大きくなり、借金返済のためにギャンブルをしている状態だったと、後になって知ることになったのですが、その息子と重なる部分が大いにありました。その後自助グループに繋がり、同じ境遇のメンバーと出会い、共感してくれたことに喜びを感じたとおっしゃっていました。そして今の自分があるのは、依存症というものを受け入れられたからだとの言葉をお聞きし、当事者の方が今の自分を肯定して、元気で今を生きている姿に、私も元気をもらいました。当事者の方のお話の後、質疑応答の時間をとっていただき、息子がギャンブラーである母の立場からの質問にお答えしていただきました。私もギャンブラーの母という立場であり、当事者の方のお話は息子も同じような気持ちだったのかと、考えさせられました。
後半は参加者の自己紹介をした後、当会初参加の方々からのお話を聞き、先に会に繋がったメンバーの経験を話しました。「ここにいる方々は、皆同じような経験をしています。」と、笑顔で話すメンバーの言葉に、初参加の方々の安心した顔が印象に残りました。
当会に初めて参加した方々が、涙で言葉に詰まりながら、今のつらい現状を話してくれる姿を見ると、自分が初めて会に参加した時のことをいつも思い出します。
息子がギャンブルにはまり消費者金融から督促状が届くたびに、ギャンブル依存症という病の知識など全くない私は、日々息子に説教し、なんとかギャンブルから離れてほしいと願っていました。当時の私は、ギャンブルから逃れたいのに抜け出すことが出来ない息子のつらさなど、考えることはできませんでした。当会に繋がり、息子がギャンブル依存症なのだとわかった時、自分に病気に対する知識がないことで、どんどん依存症を悪化させていたと知り、知識がないことの恐ろしさを感じました。
全国ギャンブル依存症家族の会に参加してくれた方々が依存症を正しく理解し、気持ちが少しでも楽になることができるよう悩みを共有し、これからもメンバーと共に元気になっていきたいと思いました。
高知県在住 谷岡