当事者は当事者の中で、家族は家族の中で(高知)

12月17日(日)に土佐市複合文化施設つなーでにて、全国ギャンブル依存症家族の会高知が開催されました。

この日は、公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会当事者支援部の方々が参加してくださり、メンバーの一人である、山下さんの体験談をお聞きしました。ギャンブルを始めたきっかけや、負けを取り戻すために苦しみながらギャンブルを続けていたお話を聞き、当事者である自分の息子の姿が重なりました。そしてギャンブルを止め続け回復するためには、当事者本人が「変わろう!変わりたい!」という強い気持ちが必要なのはもちろんですが、家族が行動を変えて、適切な対応をとると、当事者の回復にもプラスの影響を与えるのだということを実感しました。

体験談の後は、当事者と家族にわかれて、それぞれ初参加の方々を中心に話をしました。家族の方からは、周りに相談しても解決できず、家族の中で悩みを抱え込んでいる辛い思いが、次々と語られました。私は、家族会に参加するまで、ギャンブル依存症についての知識が全く無かったので、息子の借金の肩代わりをし続けて、回復に向けるどころか依存症を悪化させる行動ばかりとっていました。当会に参加していつも思うのは、初参加のご家族は、みなさん当時の私と同じように、よかれと思って借金の肩代わりをし続けています。でも結局解決せず困り果てているのです。「借金の肩代わりはしない。」という基本的なことでも、知らなければしてしまいます。私はもっと早く正しい対応の仕方がわかっていたら、こんなことにはならなかったのにと思いました。ところが、それがダメなことだと知ったからといって、直ぐに正しい対応がとれるのかというと、そうでもありませんでした。私は、お金じゃなくて物なら大丈夫だろうと自分で判断し、失敗した経験があります。でも当会に参加して、メンバーの話を聞いているうちに、だんだんと自分の考えは間違っているのだと理解できました。参加し続けたからこそ、気付かせてもらえたと思います。

会が終わった後、地元から初参加の当事者の方が、当事者支援部メンバーの中で、笑顔で話している姿を見て、当事者は当事者の中で、家族は家族の中で回復するのだということを改めて感じることができました。

これからも、高知に当事者支援部の応援をもらいながら、活動していきたいです。

高知県在住 谷岡