繋がることの大切さ ―ひとりで悩まないで―(大阪)

 1月21日(日)NLC新御堂ビルにて、厚生労働省 依存症民間団体支援事業として(一社)グレイス・ロード主催ギャンブル依存症セミナーが開催されました。

 第1部は、ギャンブル依存症回復施設 グレイス・ロード統括センター長池田文隆氏より「ギャンブル依存症の理解と必要な支援」と題しての講演を聞きました。自身の体験を踏まえながら、ギャンブル依存症について、またその回復のプロセスや支援の在り方について分かりやすく話してくれました。そして今も回復を続けているという言葉に深い感銘をうけました。

第2部は、当会メンバーの上野さんの体験談を聞きました。当時の苦しかった思いから自助グループに参加し、家族も元気になることやギャンブル依存症への正しい対応を身に付ける大切さを話から感じました。

次にグレイス・ロードスタッフと、公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会当事者支援部のメンバーによるテーマディスカッションとして、たくさんの質疑応答がありました。当事者支援部側の思いや考えを知る良い機会になったと思います。

その後、当事者と家族にわかれて初めて参加された方々を中心に、今困っていることなどの話を伺いました。これまで相談することもできず、抱え込んでいた悩みを語られ、メンバーの経験や対処法に熱心に耳を傾けていました。

私自身、当会に繋がるまではギャンブル依存症の息子をどうすることできず、もがき苦しんでいたことを思い出しました。依存症についての知識も無く、正しい対処法も分からず、さらに息子の症状を悪化させてしまいました。

ギャンブル依存症はWHO(世界保健機関)で精神疾患と認められた病気ですが、病気への社会の認知度はいまだ低い状況です。多くのメンバーが家族のギャンブル依存症という病に悩みながらも、当会に繋がるまで数年を要しています。そんな背景を踏まえ、少しでも社会への認知度を高めるためにも正しい対処法を身に付けながら、支援活動、啓発活動を積極的に行っていかなければと思っています。

私のように少しの勇気で開かれる未来があります。どうぞ一人だけで抱え込まずに当会に参加してみてください。次回は2月18日(日)9時30分~12時にクレオ大阪中央にて開催予定です。

大阪府在住 井上