仲間と共に “仲間から受け取り、仲間に渡す”(神奈川)

4月21日(日)、横浜市にある男女共同参画センター横浜南フォーラム南太田にて、ギャンブル依存症家族の会神奈川が開催されました。今回は、これまで以上に、多くの初参加の方々がいらっしゃいました。

はじめに、全国ギャンブル依存症家族の会茨城のメンバーから、体験談をいただきました。ギャンブル依存症の夫に影響を受けたご自身の具体的な体験を、時に参加者から笑い声が上がるほどのユーモアを交えて、活き活きと語られていました。聞くうちに、本来とても辛かったはずの体験を、どうして今、このような明るい表情で語ることができるのかが分かってきました。お話の中で繰り返し話されていたのは、ご自身が、あることを行動に移したり、大事なことを選択する局面で、「自分は一人ではなかった」「家族会の仲間がいてくれた」ということ。そうして、勇気ある決断をし続けて、今がある、あんなに苦しかったけれど、今は幸せで、心から笑うことができているというお話でした。そして今では、ご自身が、新しく家族会にやって来たメンバーのためにできる活動に積極的に取り組んでいる様子を写真と共に紹介され、自分が受け取った恩を、次の仲間に渡したいと話してくださいました。その姿から、「全国ギャンブル依存症家族の会」で仲間を得ることがどれほど私たちに力を与えてくれ、さらにその力を育ててくれるのかという、大切なことをあらためて感じることができました。

 次に、公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会代表、田中紀子さんの著作「家族のためのギャンブル問題完全対応マニュアル」の読み合わせがあり、目の前で起こっている問題についての具体的な対応を学びました。その後は、小グループに分かれ、今日初めてこの会に参加された方お一人ずつから、今現在いちばん悩んでいることなどについて伺い、会のメンバーから、経験に基づいた具体的なアドバイスがありました。ここでもまた、この会のもつ「力」を感じることができました。

 私自身は、今から4か月前に、夫からギャンブルによる多額の借金があることを告白され、その3週間後に、この「全国ギャンブル依存症家族の会神奈川」を初めて訪ねました。今は、当会で、困っていること、悩んでいることを洗いざらい打ち明け、すぐに自分がとるべき行動、夫との関わり方などを学ぶことができています。

 毎年5月14日から20日は、「ギャンブル等依存症問題啓発週間」です。神奈川でも、5月12日(日)13:30~かながわ県民センターで特別セミナーを行います。北里大学医学部の先生の講演、当事者、家族の体験談などが予定されています。今、一人で悩んでいる方、家族だけで問題を抱えている方、ぜひお越しください。

神奈川県在住 砂山