繋がり続けること(神奈川)

5月12日(土)、かながわ県民センターにて全国ギャンブル依存症家族の会神奈川が開催されました。

今回は毎年5月14日から20日に実施されるギャンブル等依存症問題啓発週間特別セミナーとして北里大学から朝倉崇文先生にお越しいただきました。朝倉先生には、ギャンブル依存症は脳の機能障害であることや人間が元々持ち合わせている特徴などを踏まえ、医学の観点からギャンブル依存症についてお話をしていただきました。

 

次に当事者の体験談と家族の体験談を聞きました。当事者の体験談では、家族に本音を言うのは難しく、また当事者は当事者の中でしか回復することができないのだと話されていました。そして、ギャンブル依存症当事者のご家族へのお願いとして、ギャンブラーを手放し当事者支援部や仲間に繋げてほしいと切実な思いを語られました。家族の体験談では、先が見えない暗い中で家族会に繋がり、自分の行動を変えていくことで元気になっていったことや仲間の心強く手厚い支援のことなどをお話ししてくださいました。

今回お2人の体験談を聞き、仲間に繋がることって本当に大切だと改めて感じました。

私が当会に初めて繋がったのは約1年半前。当初、夫が当事者グループで開催されているZOOMのミーティングに参加し、メンバーから「奥さんもぜひ家族の会に繋がってください」とアドバイスを受けたことを私に教えてくれました。私は翌週、家族の会に参加しましたが、そこで素直になることができず、一度きりで会から離れてしまいまいした。

夫も繋がり続けることができず、二人で何とかやっていくことを決心しましたが、夫のギャンブルは悪化の一途を辿り、返済が嵩むことで夫婦の収入で生活することが困難になりました。私は、二人で頑張っても回復できないのだということに衝撃を受け、落胆しました。その後、どうにもならないことを理解した私は今年の3月に当会と密に連携している公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会の田中紀子代表の相談会に参加しました。田中代表には家族会や自助グループに通うこと夫には都内の自助グループに参加することなどのアドバイスをいただき、最後に「大丈夫だよ。絶対に良くなるよ。」と励ましのお言葉をいただきました。それから、私は家族の会や自助グループに通うようになり、同じような体験をしてきた沢山の仲間と話すことで救われました。

これからも回復のために繋がり続けたいと思います。依存症は家族だけで回復することはとても難しいです。家族や当事者、それぞれ全国ギャンブル依存症家族の会や自助グループに繋がることが、回復への第一歩です。どうかギャンブルの問題を一人で抱え込まないでください。

次回は、2024年6月2日(日)13:30より横浜市西公会堂にて開催されます。当事者会も同時開催しておりますので、ぜひ一度参加していただきたいです。

神奈川県在住 秋山