同じ経験と悩みを持つ人が集まる、あたたかい場所です(北海道)

7月21日(日)札幌市北区「札幌エルプラザ」にて全国ギャンブル依存症家族の会北海道が開催されました。

この日の札幌は今年いちばんの暑さとなり、最高気温は北海道らしからぬ34.7℃。そんななか関東から当会メンバーが5名駆けつけ、多くの家族と当事者の皆さんで有意義な時間を過ごしました。

最初に、全国ギャンブル依存症家族の会東京の大野さゆりさんの体験談を聞きました。ギャンブル依存症は病気であり、夫の自然な回復を期待し続けてしまったことが状況を長引かせたというお話には、私が息子にしてきた誤った対応が重なり、頷きながら聞き入りました。大野さんが自助グループに繋がり、自分自身と向き合い、病気の理解や対応を学ぶことで、夫ともども元気になっていく様子には大きな希望を感じました。

次に当事者伊藤拓さんの「仲間の中にいることの大切さ」というテーマのお話でした。小さなきっかけで始めたギャンブルに、長く金銭的・精神的に翻弄された伊藤さんは、やがて自助グループに繋がりました。回復のための手助けがどんなに救いになったか、当事者同士の輪の中で正直に自分を出すことの大切さなどを自然体で話す姿は、元気をもらえました。「どの当事者も最後は家族に頼る。家族が正しい行動を取らないと回復のチャンスを台無しにしてしまう」の言葉に、私を含め改めて気を引き締めたメンバーも多かったのではないでしょうか。

そしてに、読み合わせで使っている「家族のためのギャンブル問題完全対応マニュアル(田中紀子著)」の「本人の回復をさまたげるもの」の項を読み合わせたあと、2グループに分かれて話し合いに入りました。初参加の方と2回目の方を中心に、いまの状況と悩みをお聞きしました。それに対し経験豊富なメンバーがアドバイスした、金銭問題の解決方法、当事者のほかの家族との関わり方などは、ほかの参加者にとっても参考になったことと思います。

どんな状況でも必ず道はある。そして何より“ひとりじゃない”。それを実感できる場所です。「家族の様子がおかしい、もしかして…」と思っている方、ぜひ会場に足をお運びください。会を終えての帰り道は、きっと心が軽くなっているはずです。

次回は8月17日(土)13:30から札幌エルプラザでの開催です。

北海道在住 干場