笑って生きるために、仲間とつながろう(奈良)

4月27日(日)、王寺町地域交流センターにて、全国ギャンブル依存症家族の会 奈良が開催されました。

はじめに、公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会当事者支援部 松本さんの体験談を聞きました。心配した家族が当会に相談したことをきっかけに、家族は家族の会へ、松本さん本人は当事者の自助グループへとつながったそうです。

当事者支援部のメンバーや公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会の田中紀子代表が、どん底で苦しんでいた本人の味方となり、支えてくれたことへの感謝の気持ち、そして当時のつらく揺れ動いていた心情を、冷静に振り返って話していました。なかでも、「回復とは笑って生きること」という言葉が、とても印象に残っています。

次に、田中紀子代表の著書「家族のためのギャンブル問題完全対応マニュアル」の読み合わせをしました。

その後、初参加の方や参加して間もない方を中心に、現在抱えている悩みや困りごとを聞き、当会のメンバーから対応方法などのアドバイスをしました。ギャンブルの問題で苦しむ家族の多くは、誰にも悩みを相談できず家族だけで抱え込んでしまいがちです。しかし、会に参加することで、同じような経験をした家族と出会い、自分の気持ちを安心して話すことができるようになります。さらに、具体的な解決策についてのアドバイスを受けるうちに、家族自身が心の落ち着きを取り戻し、当事者への適切な対応ができるようになっていきます。

10カ月前、私は不安と孤独の中で会に参加しました。最初は戸惑いもありましたが、同じような経験をしたメンバーの話に耳を傾けるうちに、「ギャンブル依存症は意思の弱さではなく病気なのだ」と次第に理解できるようになりました。そして、どのように向き合っていけばよいのかを学ぶ中で、希望が見えてきました。

家族だけで悩みを抱えて苦しんでいる方は少なくありません。どうか一人で抱え込まずに、まずは参加してみてください。

奈良県在住 原