令和7年5月11日(日)、レイボックホール(市民会館おおみや)にて、「2025ギャンブル等依存症問題啓発週間特別セミナー&当事者会 in 埼玉」が開催されました。
冒頭では、衆議院議員・高井たかし様よりご挨拶をいただきました。続いて、埼玉県立精神医療センター副病院長の成瀬暢也先生より、「ギャンブル障害の背景と回復支援」と題したご講演がありました。成瀬先生は、当事者も家族も自助グループにつながることの大切さについて、具体的な事例を交えてお話くださいました。
次に、公益財団法人ギャンブル依存症問題を考える会・当事者支援部の鈴木さんより、体験談が語られました。ギャンブルによる多額の借金で行き詰まり、親に泣きついて肩代わりしてもらったものの、それが新たな借金を可能にしてしまい、ギャンブルを止めることはできなかったというご経験。そして、先に家族会につながっていたお母様が、会の仲間の助言を受けて突き放してくれたことが転機となり、ようやく支援を求めることができたこと。その中で、ギャンブルを止めることだけでなく、自分の問題と真剣に向き合いながら「生きやすさ」を見つけるに至った過程が語られました。その姿は、当事者はもちろん、家族にも大きな希望を与えるものでした。
さらに、全国ギャンブル依存症家族の会の椎名さんからも体験談がありました。夫のギャンブルによる借金が発覚したとき、あまりのショックで現実を受け止められなかったという椎名さん。しかし、家族会に参加し、生活を立て直すための具体的な対処に向き合うことで、仲間と共に一歩一歩、課題を乗り越えてこられたお話からは、深い信頼と力強さが感じられました。
私自身も、息子のギャンブル問題を誰にも話せず、苦しい日々を送っていました。しかし、当会に参加してからは、多くの共感と励ましの中で「自分はひとりではない」と知ることができ、息子への対応も少しずつ変えていくことができました。今もなお、日々学び続けています。
また、今年のトピックとして、当会のメンバーから「オンラインカジノの現状と早急な対策の必要性」が発表され、社会全体での対応が強く求められました。
なお、開会前には田中聖さんの「Love Yourself Again」が会場に流れ、来場者に温かく和やかな雰囲気を届けてくれました。
次回の「家族会&当事者会」は、6月8日(日)さいたま市文化センターにて開催予定です。
ギャンブルの問題でお悩みの当事者・ご家族の皆さま、1人で悩まず、ぜひご参加ください。
お待ちしております。
千葉県在住 三瓶
