相談から回復が始まる、不安を希望に変える第一歩(東京)

2025年5月18日

東京都新宿区にある牛込箪笥区民ホールにて、ギャンブル等依存症問題啓発週間特別セミナー&当事者会が開催されました。ホールは超満員、総勢401名が来場され座りきれなかった来場者が立ち見するという状況で世間の注目を集めていると感じました。

初めに、国立病院機構久里浜医療センターの西村幸太郎医師によるご講演を聞きました。西村先生は久里浜医療センターのデータをもとにオンラインカジノのハマりやすい要因や危険性について解説されました。特に印象に残ったのは、オンラインカジノは簡単にアクセスできてしまうため多くの若年層がやっているという点です。ギャンブルにのめり込むスピードが速く短期間で借金を抱えてしまうと知り、危機感を覚えました。

続いて、(公社)ギャンブル依存症問題を考える会 当事者支援部の久村さんの体験談です。

ギャンブルの問題から回復に向かう一方で葛藤があり一度は支援から離れてしまったけど、仲間の中で正直になることの大切さに気付き奮起して、今現在は人を助ける側に回わり活動を続けていると話されました。ギャンブル依存症は仲間の中にいることで回復できるのだと学びました。

次に、NPO法人全国ギャンブル依存症家族の会の伊藤さんの体験談です。家族の会に通い続ける中、家族の会のメンバーに様々なサポートをしてもらえたと話されました。困ったとき、すぐ相談できる体制が整っているというのには、他にない安心できる場所があると感じました。

そして、(公社)ギャンブル依存症問題を考える会 代表の田中紀子さんによる今年のトピックの発表です。

今後のギャンブル依存症の対策として必要なものはたくさんありますが、その1つに社会全体にギャンブル依存症の正しい知識が広がることが有効な手段と話されました。ギャンブルで問題が起こったとしても、すぐに支援につながれる環境を整えていくためにも啓発活動を続けていくことが大事と学びました。田中代表のギャンブルの問題で困っている人を1人でも多く助けたいという強い思いに胸を打たれました。

私の場合、元夫がギャンブル依存症です。私も当時、夫の借金をどうしたらいいのかわからずに説教したり肩代わりを繰り返したりしてきました。家族の会や自助グループにつながって今までの行動は間違っていたことを知り、ほかにやり方があるんだと希望を持てたことを覚えています。

ギャンブルの問題でお困りでしたら、どうぞ遠慮なくご相談ください。

次回の東京家族会のお知らせです。

□東地区:6/28(土)13:30~16:00 江東区総合区民センター

東京都在住 恵木