令和7年5月24日(土)仙台市戦災復興記念館にて「ギャンブル等依存症問題啓発週間特別セミナー宮城」が開催されました。
多くの方にご来場頂き、県・市議会議員の皆様、医療関係者等の支援者の方々にも足を運んで頂き、ギャンブル依存症問題への意識の高まりが感じられました。
冒頭で遠藤のぶゆき宮城県議会議員よりご挨拶をいただきました。続いて特定医療法人東北会「東北会病院」理事長 石川先生のご講演を聞いて、ギャンブル依存症は「脳の病気」であることの理解が一層深まりました。依存症の問題から当事者も家族も、回復し元気になっていくためには、相談機関やそれぞれの自助グループに参加することが重要であることや、同じ経験をもつ当事者や家族の支えが必要であることを学びました。
続いて当事者・家族、それぞれの立場からの体験談です。
当事者の体験談は、公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会当事者支援部のメンバーからのお話です。ギャンブル依存症という病気を抱え、苦しんでいた当時の心境や、病気に向き合うきっかけと同じ経験をしている当事者メンバーの大切さ、家族への思いを共有頂きました。
次いで全国ギャンブル依存症家族の会宮城メンバーより親の立場からの体験談です。お話を聞き、家族のギャンブル依存症に向き合うことの大変さが伝わってきました。ですが、当会に参加し、励ましやアドバイスをもらったことで、前に進んでいけたというお話はとても希望を感じるものでした。これからも、メンバーと共に支え合いながら進んでいく姿勢に、私自身も大きな勇気をもらいました。
今年のトピックスとして当会メンバーから、昨今のギャンブル問題についての発表がありました。オンラインカジノをはじめとしたインターネット上でのギャンブルにより、日本の多くの若者たちが将来を蝕まれている状況に対して、国を始め社会全体で対応が必要な問題であることを学びました。
私の次男はギャンブル依存症です。これ以上病気の症状を悪化させないために、当事者の祖母への理解と協力が必要でした。しかし、高齢であるため理解は難しいだろうと思っていました。
実際に伝えてみたら、「そのようなことは分かっている、依存症の恐ろしさはよく知っている。」と言うのです。どうやら、テレビ番組などで依存症の知識を得ていたようで、ギャンブル依存症は病気である事や家族の対応について理解してくれました。
この出来事を通して、私は改めて「伝える事の力」を感じました。
そして、この啓発セミナーが、だれかの行動を変える力になっていてくれればと、切に望みます。そして悩みを抱える新しい方々にも、どうか一歩踏み出して参加していただきたいと考えます。
宮城県在住 関口
