6月21日(土)、神戸学院大学ポートアイランドキャンパスにて、特別セミナー「ギャンブル依存症の回復支援実現に向けて」が開催されました。当日は、議員の方々や医療従事者、行政の方々、当事者、そして家族など376名が参加し、立ち見が出るほどの大盛況となりました。
始めに、ギャンブル依存症を抱える当事者の方、そしてその家族、それぞれの立場から体験談を聞きました。印象的だったのは、どちらの立場からも「まずは家族が家族の会に参加することが、状況を変える第一歩だった」という共通のメッセージでした。
家族の対応が変わることで、当事者も変わり始め、やがて自ら当事者の会に足を運ぶようになった——そんな希望のストーリーを聞き、多くの参加者が深くうなずいていました。
続いて、全国の現場でギャンブル依存症治療に取り組んでいる医師の皆さんと、公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会代表の田中紀子氏との特別トークセッションがありました。昭和医科大学烏山病院(東京都)の常岡俊昭先生、一ツ山クリニック(愛知県)の古川優樹先生、のぞえ総合心療病院(福岡県)の堀川智史先生をお迎えしました。
家族からの質問に答えるかたちで、とても分かりやすくお話しいただきました。先生方の本音やユーモアも交えたトークで、終始和やかな雰囲気に包まれました。田中代表からは、病院側の対応のお願いがあり、先生方からは「ギャンブル依存症の治療が受けられる病院を増やすようにするには」といったアドバイスや、「自助グループや家族の会の存在はとても大切」の力強いメッセージもいただき、私たちの活動への励ましになりました。また、「12ステッププログラムの重要性をもっと医師に広めていきたい」との言葉には、胸が熱くなりました。
今回のセミナーを通して、改めて感じたのは「ギャンブル依存症と向き合っているのは、当事者だけでもなく、家族だけでもない」ということでした。当事者にも、私たち家族、そして医師、それぞれが同じ方向を見て、つながっている——そのことに大きな感動と、力強さを感じました。
1人で抱え込まずに、どうか家族の会にご相談ください。
兵庫県在住 西口

