7月12日(土)調布市文化会館たづくりにて全国ギャンブル依存症家族の会東京(西地区)が開催されました。
最初に、当事者である公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会当事者支援部のメンバーが、ご自身の体験を話してくださいました。ギャンブルをやめたくてもやめられなかった頃の気持ちや、自助グループに参加して回復の道を歩み始めたきっかけなど、率直なお話でした。特に、回復しているメンバーの存在を知ったことが大きな希望になったそうです。また、奥様も当会に参加し、ギャンブル依存症の正しい知識を得ることで安心できるようになったとのこと。今では夫婦で「一日一日を大切に」暮らしていると話され、心に残る言葉でした。
次に、全国ギャンブル依存症家族の会東京メンバー(母の立場)から「仲間と繋がって見えてきた希望」というテーマで家族の体験談をお話しくださいました。
息子さんのギャンブルの問題で悩んでいたとき、家族だけではどうにもならなかったけれど、多くの人の支えがあって施設へ入ることができたとのこと。今ではその息子さんが同じような人たちを助ける立場で活動していると知り、回復できることの素晴らしさと希望を感じました。当会や自助グループに参加して前向きに活動を続けていくことで、たくさんの人が手を差し伸べてくれて、大きな力が動いていくのだと実感しました。
私自身も息子の借金がわかった時、誰にも相談できず「自分の育て方が悪かったのでは」と自分を責め肩代わりを続けていました。家族も息子の借金の事で毎日苦しい日々でした。当会に参加して、家族の間違った対応が息子のギャンブル依存症を悪化させていたことに気づき、同居していた息子を当会メンバーのサポートを受けて家から出しました。この先、息子に何が起きても慌てず、正しい知識で対応できるように、当会や自助グループで学んでいます。
そして、自分自身の問題にも気づけるようになりました。「見守ること」「手放す愛」が息子の自立、回復につながることと信じ、これからも当会に参加し続け、自分自身の回復に向き合っていきたいと思います。
ギャンブル依存症は「家族の病」とも言われています。一人で悩まず当会や自助グループで依存症に向き合い、病気に対する正しい知識や対応を学んでいきましょう。
次回の全国ギャンブル依存症家族の会東京(西地区)は、8月9日(土)たましんRISURUホール(立川市)にて開催されます。
当事者会も同時に開催されます。是非ご参加ください。
埼玉県在住 稲葉