氷山の一角

 「家族の会」宛にメッセージを頂きましたので、ご紹介させて頂きます☆

私はサービス業に従事している者です。    
職場で私の部下(A君)が起こした件についてお話しします。
A君は幼い頃からTVゲームやアニメが大好きで、24歳になる今でも
何より優先される趣味だと日頃から言っていました。
合わせてSNSにものめり込み…同じ趣味の人達との交流が楽しくて仕方がない!
そう話しています。
A君の自宅はインターネットの環境が整っておらず、オンラインゲームをする時は
インターネットカフェ(ネットカフェ)にゲーム機を持参してプレイしていました。
ある日『殆ど毎日、仕事から帰るとネットカフェに通っているので寝不足なんですよね。』
少し疲れた表情で話すA君。仕事に支障が出ない程度にしなよ…と言葉を掛けました。
しかしその後もA君はネットカフェに通い続け、表情も何だか暗いまま。
ネットカフェの利用料っていくら? 素朴に思って聞いてみると
『1回1500円くらい。』
その時、私は元気の無いA君の体を心配していただけでした。
それから一ヶ月ほどしたある日、お客様の問い合わせで伝票を調べていると、
おかしな処理がされている箇所がある事に気付きました。
明らかな売り上げの不正処理…。
日付・時間を照らし合わせるとA君にしかできない事でした。
A君に真相を正すと素直に横領を認めました。
不正処理が行われ始めたのは、A君がネットカフェに行き始めた時期とほぼ一緒でした。
『欲しい物も有るのに、ネットカフェの利用代を払ったら足りなくて…。
ばれたらヤバイと思ったけど止められなかった。』
あの暗い顔は無意識に出ていた罪の表情だったのです。
会社の(他人の)お金に手を出すのは犯罪だ。二度としてはいけない…誓えるか?
その問いに、
『自宅のインターネット環境が整ったんですよ。
だからネットカフェに行かなくてもゲームができるので大丈夫です。もうしません。』
勿論、現在は職場のセキュリティも厳しくなり不正処理ができない環境になっています。
ですが私はA君のその言葉を聞いて不安になりました。
元々はゲーム(インターネット)への執着だったけれど、A君は不正行為でお金を簡単に得る事を覚えてしまった。
今後、どうしても欲しい物が有るのにお金が無かったら…?
A君はその衝動を抑える事ができるでしょうか?
A君の中にある根本的な原因は何も解消されていません。
A君はゲームやアニメ、インターネットとSNSの依存症で有り、本人は全く自覚していないのが現状です。
私の職場で起きたこの一件は、たまたま発覚した氷山の一部にしかすぎないでしょう。
恐らくはこの日常に、まだまだ多くの人達が依存病を抱えて生活していると思います。

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